JBL4343B
もう発売から40年以上経るJBL4343である。わたしの友人であるIさんはJBL4343を購入し、わたしはタンノイに魅了されアーデンを購入したわけですが友人の4343の鳴りっぷりがどうしても忘れられず入手しました。
購入したものの現在使っているトライオードの真空管アンプはどうも合わないと感じていてアンプのせいなのか、40年の経年劣化のせいなのか悩んでいました。
そんな時ネットで検索していると「オーディオ万華鏡」というブログがヒットして右記のような記事が見つかりました。
sunvalley audio
「”若い頃4343に憧れて買った訳ですよ。でもそれが鳴らなくて…大出力のトランジスターアンプじゃないと鳴らないと言われて、でも低域が全然こんな風じゃなくて、それで買い換えて、どんどんアンプの出力が大きくなって何百Wになって、そのたびに落胆して…それで一旦オーディオを止めてたんです。
でも、どうしてももう一度4343を鳴らしたくなってケンリックで純正のレストア品を買った訳です。でもアンプは半導体で…まあ、こんなもんかと。ひょんなことから真空管アンプという選択もあるなと思ってサンバレーに試聴に行った訳です。今思うとどうして最初から真空管にしなかったんだろう…本当にそう思いますね。私の40年間は何だったんだ、って。昔は真空管アンプ=鈍いってそう思っていたんでしょうね。とんでもない勘違いでした。”
実はこの手のお話は枚挙に暇がありません。JBL+大出力半導体アンプこそが正解だと信じて散々やった挙句、真空管で鳴らしてみて”これはなんだ!”という方との出会いは数えきれませんが、恐らく半導体アンプのDF(ダンピングファクター)の高さが災いして低域が締まり過ぎてJBLらしい量感と豪放磊落さがスポイルされた結果であろうと推測する訳です。
この記事を見て「SUNVALLEY audio」大橋さんに相談した結果、次のような回答を頂きました。
これまでは真空管アンプもトランジスターも変わらないと思っていましたがサンバレーさんのブログを読んでトランジスターアンプには出ない音があることが少しわかってきました。
そこでお勧め品であるKT120管プッシュプル使用の真空管アンプを導入する事にに決定。
予算的にもマッキントッシュのアンプなど買えるわけではありませんからサンバレーさまの格安のキット仕様で導入することにしました。
本当はサンバレーさまで試聴をして決めたかったのですが新型コロナがまたもや猛威をふるっているので試聴はあきらめました。
サンバレー:大橋 慎さま
サンバレー大橋でございます。
このたびはご丁寧なお問い合わせ誠に有難うございます。
さて早速ですがご照会の件、4343Bを入手されたということでこれからが楽しみですね。
4343Bを真空管アンプで鳴らすアプローチとしては大きく二つの方法が考慮されると考えます。
1. アクティブフィルター(チャンデバ)を使用したアクティブバイアンプ
低域:多極管PP
中高域:三極管シングル
2. 多極管PPによるシングルアンプドライブ
多くの場合が2のケースであろうと思いますが、その場合は低域の制動と
高域の伸びを兼備してアンプでなければなりません。その場合、当社製品では
SV-8800SE/KT150 SV-P1616D/KT120
のいずれかが対象になると考えます。Triodeさんは尊敬すべき大先輩ですが
4343Bを相手とした場合、例えばTRV-35系ではAB級増幅で且つNFBが深すぎて
闊達さのないモガモガした音になりがちですので最適なチョイスとはいえません。
SV-P1616D/KT120で100kHz以上、SV-8800SE/KT150で200kHz以上の帯域をもち、深々と伸びた低域と鮮度ある高域を是非お楽しみ下さい。ちなみに4343/4344系では適切なゲインを持ったプリアンプが必須とお考えいただくべきです。
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